オフィス内フリーアドレスならVDIより有利? 「KVM over IP」とは (3)マトリクスKVMにはVDIに比べ多くのメリットがある
<目次>
目次[非表示]
- 1.マトリクスKVMには、他にもVDIに対する数々の強みがあります
- 1.1.USB周辺機器に対応
- 1.1.1.これまで利用していたUSB機器をそのまま使える
- 1.1.2.マトリクスKVM構成で集約して運用
マトリクスKVMには、他にもVDIに対する数々の強みがあります
USB周辺機器に対応
これまで利用していたUSB機器をそのまま使える
特に大きなポイントとなるのが、USB周辺機器の接続に対応しているという点でしょう。IPKVMレシーバのUSB端子に周辺機器を接続すると、ホスト側のPCから利用できるのです。業務によってはペンタブレットなど専用の入力デバイスを用いていたり、指紋などの生体認証デバイスを外付けで利用している企業も少なくありませんが、そうした機器も従来通りの感覚で使えます。コロナ禍ではWeb会議システムの利用も増え、スピーカやマイク、カメラなどを接続しているケースも多いと思われますが、そういった機器も同じく流用できるのです。
マトリクスKVM構成で集約して運用
各ホスト側が独立したPCとなっているため、PCを個別に更新できる点もポイントです。もちろん、事務作業とエンジニア業務など性能要件が大きく異なるユーザーが混在していても、全て同じマトリクスKVM構成に集約できます。ユーザーごとの要件の違いに対応するだけでなく、1人の従業員が事務用とエンジニア用のPCを使い分けるといった応用も可能です。しかも、Black BoxのIPKVMソリューションには、ソフトウェア版のレシーバや、仮想化基盤などへのリモートアクセス機能が含まれています。例えば、一部のユーザーだけノートPCを使っている企業では、そのノートPCもクライアントとして流用できるのです。また開発や管理などのため仮想化基盤を使っている組織なら、これらを含めてKVMレシーバからアクセスできます。
次回の記事では、VDIとIPKVMについて、ユーザビリティや運用性などの視点から比較してみます。
図:IP-KVMによるマトリクスKVM構成イメージ
クライアント側はIPKVMレシーバを導入する以外、既存のディスプレイやキーボード、マウスを流用可能。ホスト側も、IPKVMトランスミッタを追加する以外、既存デスクトップPCを流用可能。これらの接続関係は、IPKVM管理マネージャが一括で管理する。