徹底比較「VDI vs IP-KVM」ユーザビリティ
<目次>
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オフィスのフリーアドレスを実現する2つの手段、仮想デスクトップ(VDI)・画面転送方式のシンクライアントと、KVM over IP(IPKVM)。
今回は、この2つの方法を、ユーザビリティ、導入ハードルと運用性、セキュリティの視点から比較してみます。
VDIは他ユーザーの影響が課題、IPKVMは1人1台占有
エンドユーザーの視点に立ったユーザビリティ
見た目に大きな違いは感じない
まず、エンドユーザーの視点に立ったユーザビリティについてみていきます。
VDI・画面転送でもIPKVMでも、端末を使うユーザーにとって見た目の上で大きな違いは感じられないでしょう。普通のディスプレイ、キーボード、マウスが接続された小さな箱、つまりシンクライアント端末やIPKVMレシーバがあるだけです。ソフトウェア版のシンクライアント/IPKVMレシーバも、ユーザーにとって大差ないものに見えることでしょう。
VDIではサーバのリソースを共有するため不満が出ることも
とはいえ、その背後にある仕組みには数々の違いがあります。中でもユーザビリティに影響する要素の一つが、各ユーザーが利用できるリソース量(CPUやメモリ、ストレージ容量など)です。VDIでは1台のサーバ上に多くのユーザーが共存するため、ユーザーが使えるのはサーバが持つリソースの一部のみで、その配分は管理者が設定しています。ユーザー1人ずつ固有の設定を行っていては管理が煩雑になるため、例えば「CPU2コア、RAM4GB、ストレージ100GB」「CPU4コア、RAM8GB、ストレージ200GB」など、いくつかのパターンを設定しておき、これらを部署や職務などに応じて適用することが一般的で、ユーザー個別のカスタマイズはほぼ行われません。さらにシステム設定によっては、アプリケーション構成も完全に固定され融通がきかず、一部の業務で使いづらいといった不満が出ることも考えられます。
とはいえ、その背後にある仕組みには数々の違いがあります。中でもユーザビリティに影響する要素の一つが、各ユーザーが利用できるリソース量(CPUやメモリ、ストレージ容量など)です。VDIでは1台のサーバ上に多くのユーザーが共存するため、ユーザーが使えるのはサーバが持つリソースの一部のみで、その配分は管理者が設定しています。ユーザー1人ずつ固有の設定を行っていては管理が煩雑になるため、例えば「CPU2コア、RAM4GB、ストレージ100GB」「CPU4コア、RAM8GB、ストレージ200GB」など、いくつかのパターンを設定しておき、これらを部署や職務などに応じて適用することが一般的で、ユーザー個別のカスタマイズはほぼ行われません。さらにシステム設定によっては、アプリケーション構成も完全に固定され融通がきかず、一部の業務で使いづらいといった不満が出ることも考えられます。
IPKVMなら遠隔操作に変更しても変わらず利用可能
リソースを占有できるのが他のユーザーに影響されない
一方、IPKVMは各ユーザーが普通のPCやワークステーションを遠隔操作で使う仕組みであり、1人で1台分のリソースを占有できるので、他ユーザーの負荷で自分のリソースが圧迫される懸念はありません。もちろん、必要に応じて個別にカスタマイズすることもできます。
IPKVM EmeraldならUSB機器もそのまま利用できる
ユーザビリティに影響がありそうな違いはほかにもあります。その一つがUSB周辺機器の扱いです。Black BoxのIPKVMソリューション「Emerald」は、USB2.0デバイスの接続をサポートしており、KVMレシーバに接続したデバイスをPCから遠隔で利用することが可能です。これにより、例えばペンタブレットやタッチパネル、生体認証デバイスやICカードリーダー、そしてリモート会議などでニーズが高まっているWebカメラなど、様々なデバイスを活用することができます。ところがVDIの画面転送では、もともとキーボードやマウス以外のUSB周辺機器に対応していませんでした。近年では「USBリダイレクト」という方法によりUSBデバイスの利用が可能となってきましたが、使い勝手が変わってしまう場合もあります。
認証用デバイスも利用可能 Active Directoryと連携できる統合管理ユニット「Boxilla」
さらにVDIでは、ログイン時のユーザー認証もシステムが持つ機能に置き換えられ、認証の手順が変わってしまう場合があります。これに対しBlack BoxのKVMソリューションでは、Active Directoryとシームレスに連携できる統合管理ユニット「Boxilla」が用意されている上に、前述のように生体認証デバイスやICカードリーダーなどUSBデバイスもそのまま使えるため、以前とほぼ変わらず使うことが可能です。