コントロールルームにおけるIP-KVMシステムのセキュリティ確保方法とは

コントロールルームにおけるIP KVMシステムのセキュリティ確保方法とは

ブラックボックス・ネットワークサービス
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IPとは?

今日のデジタル時代において、コントロールルームは様々な業界の重要な業務をグローバルおよびローカルに監視・管理するための中核拠点です。IP-KVM(キーボード・ビデオ・マウス)システムのコントロールルームへの導入は、オペレーターが遠隔のサーバーやコンピューターにアクセスし、管理する方法を一変させました。コントロールルームにおけるIP-KVMシステムのセキュリティ確保は、運用の安全性と信頼性を維持するうえで極めて重要です。

KVMシステムにおける最も重要なセキュリティ課題の一つは、不正アクセスです。適切なセキュリティ対策が講じられていない場合、許可されていないユーザーが機密情報にアクセスしたり、業務を妨害したりする可能性があります。コントロールルームは重要なインフラを管理していることが多く、サイバー犯罪者にとって格好の標的になりやすくなります。
IPネットワーク上で十分に暗号化が施されていない場合、ログイン認証情報や運用データなどの機密情報が漏洩し、情報漏えいやデータの窃取といったセキュリティ侵害につながる可能性があります。
IP-KVMシステムにおいて、内部脅威は特有の課題をもたらします。コントロールルームへのアクセス権を持つ従業員や契約業者が、意図的または意図せずにセキュリティを損なう可能性があります。このリスクを最小限に抑えるためには、ユーザーアクセスと権限の管理することが不可欠です。

IP-KVMシステムは、ネットワーク接続によって機能しています。そのため、ネットワークインフラに脆弱性があると、たとえば古いソフトウェアや弱いパスワードなどが悪用され、不正アクセスや運用を混乱させる可能性があります。

2、デジタルセキュリティ

KVMスイッチと接続されたデバイス間のデータ通信を暗号化することで、未承認の第三者による機密情報の傍受を防ぐことができます。データの機密性と完全性を確保するためには、AES(Advanced Encryption Standard)などの強力な暗号化プロトコルを備えたIP-KVMソリューションを選定することが重要です。
強固なユーザーアクセス権管理を導入するには、IP-KVMへ誰がアクセスでき、どのような操作が可能か管理することが不可欠です。
機密情報へのアクセスを制限するためには、ユーザーの職務に応じて特定の役割と権限を割り当てることに加え、IP-KVMシステムへのアクセス時にパスワードや指紋認証など複数の認証手段を求めること方策があります。これらの対策により、未承認ユーザーによる不正アクセスを防ぐことができます。
ユーザーアクセスログを定期的に監査し、不審な活動を監視することで、潜在的なセキュリティ侵害を早期に特定し、迅速な是正措置を講じることが可能になります。
IP-KVMシステムを保護するためには、ネットワークインフラのセキュリティ確保が極めて重要です。コントロールルームの未承認のネットワークアクセスを制限するためには、ファイアウォールを導入してください。ファイアウォールは悪意のあるトラフィックを遮断し、外部からの脅威がIP-KVMシステムに到達するのを防ぐのに役立ちます。
VPN(仮想プライベートネットワーク)を活用することで、リモートユーザーとコントロールルームのネットワーク間に暗号化された安全な接続が確立されます。VPNは公共ネットワークや保護されていないネットワークからIP-KVMシステムにアクセスする際、セキュリティを更に強化されます。

セキュリティホールを塞ぐには、すべてのソフトウェアおよびファームウェアを常に最新の状態に保つことがポイントです。定期的なアップデートはIP-KVMを最新のセキュリティ機能で稼働する上で衰弱性を突いた攻撃から保護する効果があります。


3、物理的セキュリティ

もちろん物理的セキュリティも重要です。
コントロールルームおよびその機器への物理的アクセスを制限するためにはICカードや生体認証などを導入してください。
コントロールルームを監視し、不正な侵入を防ぐために監視カメラも有効です。監視映像は、セキュリティインシデントの調査においても有益です。
コントロールルームの環境を確保するには精密機器の損傷がないよう温度や湿度管理を含む適切な環境を整える必要があります。
コントロールルームにおけるIP-KVMシステムのセキュリティを確保するには、デジタル面と物理面の両方に対応した多角的なアプローチが必要です。強固な暗号化、ユーザーアクセス管理、ネットワークセキュリティ、物理的なセキュリティ対策を実施することで、不正なアクセスや潜在的なサイバー脅威からコントロールルームの運用を保護することができます。

4、開発の背景

Black BoxのKVM製品担当マネージャー・トムは次のように述べています。
「セキュリティと信頼性は密接に関連しており、多くのお客様がコントロールルームに機器を追加する際に最も重視する要素です。当社の製品もセキュリティを前提として設計思想が反映されており、導入前にすべての機能にセキュリティ上の弱点の有無を精査してます。」
コントロールルームを設計する際、将来性のあるスケーラブルなIP-KVMソリューションを活用することをお勧めします。
ネットワークの耐障害性と安全性に関し、物理マシン、および仮想マシンへのリモートアクセスは今最も注目されている昨日の一つです。安全にアクセスするにはAD(Active Directory)やLDAPsの活用が推奨されます。当社の主力IP-KVM製品であるEmerald® シリーズは、これらの機能に加え、さらに多くの高度な機能を提供します。